はじめに
特に意識をしていなかったので、雑談をする中で気づいたのですが、GAコーナーストーンのミーティングをはじめてから丸2年が経過していました。
ミーティングの内容について試行錯誤したり、生活や仕事の環境が変わったりしながらも続けてこれたのは、もう一人の運営メンバーや参加者のみなさん、理解のある?家族と職場、それから神様のおかげです。どうもありがとうございました。必要としている人の役に立つミーティングをしていけるよう、引き続き力を貸してください。
さて、2年が経過してようやくステップ10までたどり着きました。
継続する
10番目のステップを理解するカギは、「続ける」という言葉である。最初の9つのステップを終えると、行動のプログラムをひととおり実践したことになる。以後、私たちはこれまでやってきたステップを続けていくのである。1
ステップ10のキーワードのひとつは、「継続」です。ビッグブックにもプログラムの理解を深め、より効果的に実践することについては、一晩でどうにかなるものではなく、生涯続けていくべきものである2とはっきりと記載されています。
そこで、まず何に取り組めばよいのかというと、ステップ4からステップ9を繰り返し取り組んでいけばよいということです。
ただ、継続することはなかなか難しいことですので、スポンサーシップによって様々な工夫をされているのではないかと思います。参考までに、ミーティングで分かち合われたステップ10のやり方を紹介しておきます。
- 棚卸表
ステップ10の棚卸表というものはビッグブックや『回復の「ステップ」』には登場しませんが、ステップ4・5で使った棚卸表を使用するのが多数派ではないかと思います。下の表は、ステップ4・5の棚卸表を加工して、ステップ5からステップ9まで一連で取り組めるようにチェックボックスなどを付け加えたものです。

- 記録ノート
ウィークリーのスケジュール帳に、毎日の出来事ややったことを記録していく方法です。日記に近いですが、日記よりもより客観的に事実を記録していくことがポイントかなと思います。100均(DAISO)に売っている「やれたこと記録ノート」がおすすめだそうです。
- スポンサー/スポンシーに連絡
相手がいることで、やりたくなくてもやらなければいけないという一種の強制力を働かせて継続していく方法です。スポンサー/スポンシーに毎日連絡することをいつまでも続けるのは難しいと思いますが、特にはじめのうちは効果的です。
四次元の世界
四次元の世界を実際に理解している人は決して多くはないが、もし私たちがスピリチュアルにも精神的にも成長し、物質的な世界との関係を正しく保ち続けることができれば、心は四次元の世界へと広がっていく。ビッグブックは、成長が続いていくと、心は四次元の世界を生きるようになると述べている。3
ビッグブックには、「四次元の存在と呼ぶ世界4」や「四次元の世界5」というキーワードがでてきます。この「四次元」とはいったい何なのでしょうか?
(時間というものは絶対的なものではなく、3次元空間と交ざり合って4次元時空を作つくっているため、観測者によって伸び縮みするという特殊相対性理論のことではもちろんありません。)
ここでは、ビッグブックのステップ10を説明した箇所に記載されている「霊的な力の中6」のことを指しています。
ステップ9を済ませるころには、霊的な変化がはじまることが約束されていますが、この霊的体験や霊的な目覚めをすると「霊的な力の中」(四次元の世界)に入ることができます。
この四次元の世界を言葉で説明することはむずかしいのですが、ブッグブックではその本質は、「自分より偉大な力への気づき7」や「神意識8」と記載されています。
ミーティングに参加してくれたメンバーは、これを「神が一緒にいてくれるという感覚」や「神の視点でものごとがみえること」と表現してくれました。
前進するか後退するか
私たちはステップ10でこの果てしなく続く成長のプロセスの中に入る。私たちはある一点にとどまっていることはできない。成長するか、あるいは後退する。石造りの建物でさえ、実際には日々に劣化している。私たちもこれらのステップや原理を日々継続して実践しなければ、後退してしまう。9
私たちはステップ10にくるまでに四次元の世界にたどりつきますが、それはあくまで霊的なの世界の入り口に立っただけです。
ですから、ステップ10は現状を維持することが目的ではなく、霊的に成長することを目的としています。
あるAAメンバーからアドバイスをもらった際の印象に残っている例えに、「私たちは常に下りのエスカレーターを上り続けているようなもので、放っておいたらどんどん下っていってしまう」というものがあります。
私たちが、霊的な力の中に入ったのは、自分の努力の結果ではないのですが、回復の方向に進んでいるのか、スリップの方向に進んでいるのかはステップ10をとおしてチェックしていく必要があるのではないかと思います。
おわりに
同時期(2021年)にプログラムに取り組みはじめ、交流のたったアラノンメンバーのユキさんが、オンラインでスタディミーティングを開始されます。
話を聞いていると、日本のアラノン共同体の書籍やオンラインミーティングに対する考え方は、GAのそれとよく似ているようです。
いまあなたがすべきことは、いちばん人の役に立てるような場所にいることだから、助けが必要とされているところへは、どこへでもためらわずに行かなければならない。そうした用向きのためなら、地上の最もすさんだ場所へでさえ、足を向けることをちゅうちょすべきではない。こういう動機で人生の前線をつき進むあなたを、神いつも災難から守ってくれるだろう。10
オンラインでミーティングをすることは、地球の最もすさんだ場所へ行くことに比べれば、たいしたことではないかもしれませんが、必要としている人のために行動しているユキさんを応援しています。
また、GAコーナーストーンも新たな取り組みとして、6月29日(日)21時から、アーネスト・カーツの著書 『Not-God – A History of Alcoholics Anonymous』の日本語訳『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』のスタディミーティングを開催します。
両者ともども、どうぞよろしくお願いします。
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